VMのリストア

VM(仮想マシン)をリストア(復元)するにはバックアップファイルが必要となる。ここでは、Windowsに保管している仮想マシンのバックアップファイルをProxmoxVEに転送し、ProxmoxVEのWebUI上から仮想マシンを復元する。

まず次の手順でWindowsからProxmoxへ仮想マシンのバックアップファイルを転送する。

WindowsPCにある仮想マシンのバックアップファイルをProxmoxVEに転送する
コマンド 内容
> cd backup パワーシェルを起動し、バックアップファイルを保管しているフォルダに移動する。
> sftp root@ProxmoxVEのIPアドレス sftpコマンドでProxmoxVEと接続する。パスワードを問われるので、ProxmoxVEのルートユーザのパスワードを入力する。
sftp> cd /var/lib/vz/dump/ Proxmoxがバックアップデータを保管するディレクトリに移動する。
sftp> put vzdump-qemu-100-2025_05_06* sftpのputコマンドで、ProxmoxVEの /var/lib/vz/dump ディレクトリへバックアップファイルを送信する。
このコマンドでは5月6日のVM100のバックアップファイルをワイルドカードで指定している。
VM100のバックアップに関するログ(.log)、バックアップデータ(.zst)、notesを送信する。
sftp> ls -l

実行結果:

-rw-****** ? root root 2115 May 6 14:44 vzdump-qemu-100-2025_05_06-14_31_18.log
-rw-****** ? root root 2785028253 May 6 14:45 vzdump-qemu-100-2025_05_06-14_31_18.vma.zst
-rw-****** ? root root 9 May 6 14:45 vzdump-qemu-100-2025_05_06-14_31_18.vma.zst.notes
送信が完了したらlsコマンドでファイルの有無を確認する。
sftp> exit 送信を終えたらsftp接続を終了する。

ファイルの転送を終えたらProxmoxVEのWebUIにログインし、local(pve)からBackupsの項目で、仮想マシンのバックアップファイルを選択し、Restoreボタンを押下する。


Restoreボタンを押下すると仮想マシンの復元画面が表示される。仮想マシンのIDは重複してはならないためここで変更できるようになっている。特に変更する必要がなかったため、ここではRestoreボタンを押下した。


Restoreボタンを押下すると仮想マシンの復元が開始される。TASK OK と表示されれば完了。


WebUI左側の仮想マシン一覧に、仮想マシンが復元されていれば良い。


復元された仮想マシンを右クリックしてStartを押下し、起動して正常に復元できたかを確認する。
今回復元した仮想マシンはWordPressを構築した仮想マシンで、もともとこの仮想マシンに割り当てていたIPアドレスを入力すると正常に記事が表示される。
バックアップファイルからの仮想マシンの復元は以上となる。